『農業のしくみ』有坪民雄著を読む。
- 1 栽培の基礎知識
- 日本は農業に向いた国:物理的にも化学的にも日本の土壌は良.天候もバランス良く穏やか。
- 良い系統を選ぶ:一度に播いて、一緒に成長・収穫。自然界には無いこと→農業が必要。
- 連作障害はなぜ起こる?:正体は菌・栄養素の偏り。4年連作でキャベツ収穫が1/3になる。
- 農薬以外の防除法:生育地をなくす。侵入を防ぐ、天敵(殺虫殺菌)
- 2 作物の作り方・・・コメ、大豆、じゃがいもなどなど(略)
- 3 農業経済・経営の仕組み
- 施設栽培が増える理由:収入∝面積、要は同じ面積で収入を上げるには、収量X品質 施設栽培で農地の稼働率UPと在倍条件の整備という必然である。
- 4 農業を支える組織 略
- 5 バイオテクノロジーが開く未来
- バイオもナイフと同じで使う人次第。怖がってばかりでは、活かしきれない。
- 遺伝子組み換えの報道の問題(危険を煽る)
- 安全のメカニズム:残念ながらあまり知られていないのが実情。グリホサート(ラウンドアップ)は植物を非選択的に枯らせるが、土壌に落ちると速やかにアミノ酸に変わる。
- BT農薬は土壌細菌のバチルス・チューリンゲンシスが本来持っているもので、作物内に結晶性蛋白を生成するので、鱗翅目の害虫は消化不良で死亡しますが、鱗翅目以外の昆虫、鳥やヒトは大丈夫。
- 実質的同質性に基づく安全性の確保
- 6 おいしさとブランド
- 有機栽培ならばおいしくて安全なのか?
- 7 食と安全
- 自然のままでは育たない栽培種:言われてみれば当たり前。毒のない植物が食用になる。
- 『沈黙の春』が提示した解決策
- 不妊化(実用化:奄美大島のウリミバエ)
- 選択制(実用化:雄を不妊化BPMCなど)
- 誘引剤(実用化:性ホルモン)
- 音で誘引(研究中)
- 生物農薬(実用化:BT農薬など)
- 安全性試験:少なくとも18種類で多くの農薬は毒性が出ない水準の1/10,000のレベル
- ブルース・エイムズ博士は物質の発癌性調べるエイムズテストの発案者。もう一つの業績として、天然の毒物と農薬の摂取量の研究。アメリカ人は1日1.5グラムの天然の毒物を摂取し、その量は農薬摂取量の1万倍になる。「天然の毒物の前に農薬を問題視するのは果たして理にかなったことなのか。」
- 8 外圧がもたらす農業の変化 略