大学の経営学部を卒業後、シンクタンクで企業コンサルタントとして経験を積んだ有坪氏の著作2冊目。今回も示唆に富んだ内容でした。2019年に新版が出ていますが、敢えて旧版を購入。
◆目次◆
- プロローグ
- 農家の出身がなぜうらやましがられるのか:「知らない人にはそんなふうに見えるのか」
- 経営コンサルタントからの転職を決意:コンサル向いてないし好きな本も読めない。父親も60歳に近づき潮時と判断。また、肉牛を柱にした父親の経営手腕は良。
- 誰もやっていないものを作る:リスク分散のため次の商売ネタ提案、親反対。直売所向け
- 麦作りに活路を見出す:麦の種籾、加工機械など無い無い尽くし。苦労の連続の末に豊作。
- 県が推奨する品種はやめる:2年目失敗。県推奨やめて昔の品種に切替。
- 無農薬じゃがいもからは一時撤退:価格上げられない!売れず+雑草+ロットサイズの壁。
- ゲーム感覚で農業を楽しむ:雑穀に挑戦。無農薬と表示しても大して意味がない。
- 第1章 これからの農業に向く人、向かない人
- 現実逃避で成功できるほど甘い世界ではない:夢だけダメ。アドバイザ質問に答えられる?
- これまできちんと仕事をしてきたか:農業以外のノウハウが発展の決め手
- 研究熱心な人になれ:
- 貧乏に物怖じせずに耐えられるか:農業では金持ちにはなれない現実を直視せよ。
- 農村の流儀を認められるか:
- 農業はセーフティーネットになりうるか
- 簡単にめげない人にしか農業は開かれていない
- 有機栽培・無農薬栽培をやりたい
- 産地直売をやりたい
- ブランド作物をやりたい
- 家畜を飼いたい
- 収納相談前に知っておくべき地域事情
- 第2章 どんな農業をやりたいのか
- 選択肢は数え切れないほどある
- まず、マクロの勉強からはじめよう
- 農業の年間スケジュール表を作る
- 自己資金はいくら必要か
- 必要資金をいかに減らすか
- 農協ルートの長所と限界
- 自分で販路を持つ
- 直販店の長所と限界
- 第3章 さあ、行動を起こそう
- おすすめの就農パターン
- 収納相談の窓口は?
- 依存心を捨てろ
- 研修は受けるべきか
- アドバイザーと対面したら
- 家族の協力
- 就農準備校で学ぶ
- 自然農法学校の是非
- 研修はいくつかの農家で
- 農地を探す四つの方法
- 農地探しを焦るな
- 土地の評価法あれこれ
- 農地を借りるときに注意すること
- 家を探す
- 第4章 本格的な経営計画を立てる
- 本格的な経営計画を立てる
- 作物別収支計画をたてる
- 全体の収支計画を立てる
- 複雑な機械はなるべく新品を購入せよ
- 資金繰り計画を立てる
- 制度資金を活用する
- 農業委員会に許可を得て農地を取得する
- 第5章 農村で生き抜くための心得
- 農村社会も都市もしょせんは同じ
- 新規就農者は周囲からどう見られるか
- 挨拶周りの範囲は隣に聞け
- 農村で尊敬される人物像
- 就農後2年間は主張するな
- 先輩の言うことに耳を傾けよ
- 独身女性の身の守り方
- 農協との付き合い方
- 自動車業者とのつきあいかた
- 農業簿記と自分なりに記録をつける
- 変動日のコストダウンに取り組め
- 農薬を使う時の注意
- 大災害に巻き込まれたら
- 家族が不適応を起こしたら
- 貧乏からの脱出を試みる
- 大規模化を考える
- ハイテク農業への進出を考える
- 高価値商品作りを考える
- 加工業進出を考える
- 小売業進出を考える
- 遺産相続に巻き込まれたら