ニホンミツバチの温度に関する考察

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 ニホンミツバチの蜂球付近の温度を測定し、外気との差分から防寒の効果を探ろうと考えていた。週末養蜂Q&Aのメルマガもそういう目で見てきた。一昨日のメルマガに克明に温度を記録して、外気と巣内(丸洞型)の温度差を研究した方がいらっしゃった。思い切って、コメントさせていただいたところ思いもかけず回答を頂き、とても有益なやりとりができました。データの比較はもちろんですけれど、着眼点とかとても勉強になりました。更に、玉川大学の研究誌の「ミツバチ科学」をから、開放巣の温度研究(秋元徹 ミツバチ科学 20(1))を基にしたアドバイスを頂きました。
 秋元氏の6ヶ月間という長期間にわたる温度研究を私なりに考察すると、新たな2点の着眼点が考えられることに気がつきました。
  1 秋元論文には越冬期全体に及ぶ長期の経時温度データが記載されていました。このデータによると、蜂球付近の最低温度は、単に最低温度が記録された日ではなく、併せて最高温度も低い場合に数日にわたって記録されておりました。
 私自身は最低温度のみに注目していたが、上記を考察すると、その日1日の積算温度を指標とすることが妥当なのではないかと考えるに至りました。
  2 外気の正確な温度の測定が困難(雨風を避けると誤差になる)。農業大学校で習ったように、地域の天気予報の最高・最低温度を使うのが良いと考えました。

秋元徹(2000)『解放空間に営巣したニホンミツバチの越冬期における巣内温度』.ミツバチ科学20(1)
秋元徹(2000)『解放空間に営巣したニホンミツバチの越冬期における巣内温度』.ミツバチ科学20(1)