『ボクの自学ノート』というテレビ番組の中で、お母さんが主人公の生きづらさを激励するために、引用していたのがこの『ルリボシカミキリの青』の前書き部分。
福岡伸一は好きな作家の一人。自分の仕事がバイオっぽい仕事であることも一因だが、生命現象のメカニズムを『動的平衡』の概念で読み解くことが自分のなかでとてもしっくりくる。更に、難解で自分も一度は断念した西田哲学を、西田哲学の池田先生と一緒に読み解く『福岡伸一、西田哲学を読む』は西田哲学を理解の入り口に立たせてくれただけでなく、この勉強のアプローチ自体が自分にとってとても有効であった。試験勉強がひと段落ついたら読もうと思う。
今、君が好きなことがそのまま職業に通じる必要は全くないんだ。
大切なのは なにかひとつ 好きなことがあるということ。
そして その好きなことが ずっと好きであり続けられることの旅程が驚くほど豊かで君を一瞬たりとも飽きさせることがないということ。
そしてそれは静かに君を励まし続ける。
最後の最後まで励まし続ける。
福岡伸一『ルリボシカミキリの青』