昨年のパイロット生産の実績を元にスケールアップした今年のイタリアン・トマトの総括。
#2021/3/18編集 収穫目標10kg/株→5kg/株 2021/3/15パイオニアエコサイエンス 永田さん情報
計画 | 実績 | 達成率 | |
ロッソナポリタン x24株 | 120kg | 156kg | +30% |
シシリアンルージュx24株 | 120kg | 152kg | +27% |
サンマルティーノリゼルバ x8株 | 40kg | 26kg | -35% |
1 達成目標
- 昨年のパイロット生産をスケールアップする。(約10倍)根拠は文末
- 栽培方法はソバージュ 栽培(コンパニオンプランツとしてスイートバジル)
- 無農薬栽培
- 収穫目標の妥当性(1株あたり10kg想定は高過ぎ)→目標は5kg/株が妥当
- 実際にどの程度販売できるものなのかを見定める
- 今後の栽培上の課題を抽出する
2 やったことは何か
- スケールは約10倍を実行
- 実生苗購入(24×2+8) 4/15(コンパニオンプランツとしてスイートバジル)
- 定植 5/5
- 挿し木 5/E-6/15
- 初収穫 6/15
- 収穫ピーク 7/7-7/27(3週間)
- ソバージュ栽培を行ったが、樹勢がイマイチだった。原因は肥料不足と思われる。
- 根元への化成肥料は最初は良いが、次第に効かなくなる。根の先から吸収するため。
- 無農薬栽培を実施したため、長雨による青枯れ病と害虫に悩まされた。
- 害虫によるロスは20%程度と推測
- 病気によるロスは30%程度と推測
- 純粋な栽培技術10%程度(肥料、水やり、整枝など)
- そのため、収穫量が目標の60%程度と達成できなかった
- 販売チャネルは5販路(HP、ポケマル 、食べちょく、JA直売所)開拓 ほぼ売れ残りなし。
3 わかったことは何か
- 実感としては10kg/株は可能だ。2021年度の目標は10kg/株とする。
- スケールは10倍は可能である。土地さえあれば、拡大可能だが、栽培技術向上が先決。
- 実生苗は失敗→価格は安いが、病気に弱い。連作障害で被害拡大の恐れあり。
- 苗を同時に植えると、収穫ピークのプラトーを長期化できず。今回はたった3週間だった。
- 挿し木は、実はつくがイマイチ収穫量上がらず。
- 施肥も不勉強だった。
- 葉面散布の肥料の実験を行い良好な結果を得た。即効性に期待できる。
- 無農薬栽培は拙速だった。
- 「守・破・離」ではないが、まず従来の農薬を使った栽培方法で腕を磨くべきと反省。
- 販売チャネルは5販路開拓できたので、ひとまず成功。


4 次にやることは何か?
- スケールは今年と同規模とする(コンパニオンプランツとしてスイートバジル)
- 連作障害を避けるため接木苗購入(48×4)。ただし、3−4週間に分けてずらす。
- トスカーナバイオレットを1品種増やす
- スケジュールは今年に準ずる
- 初収穫 6/15
- 収穫ピーク 7/7-8/15に持ってくる。
- 白マルチに換えて、大麦によるライブマルチを行う。
- 肥料不足対策
- 最初は根元
- 次はマルチをめくって施肥して、土と混ぜる
- それでも追いつかない時は、葉面配布
- 無農薬栽培を一旦止め、減農薬に切り替え、先ずは己の栽培技術の向上を図る
- 販売チャネルは5販路(HP、ポケマル 、食べちょく、JA直売所)を維持。
2013年大分県玖珠市において農家さん5名と福岡県の青果業者さん、農商工連携でシシリアンルージュのジュース加工に取り組むことになり、その中の一人が60株で800kg以上を収穫。つまり1株13kg以上収穫することができました。株あたりですと、おなk寺時期のハウス1本仕立て栽培の倍以上の収穫になります。実際は8月に干ばつの後の大雨などで1株2kg以上の割れが発生していたので、工夫すれば収穫はもっと上がると思います。
http://p-e-s.co.jp/sicilian-rouge/pdf/media_09.pdf Pomodoro Dec. 2014